- 戦略的人事にITを活かす - 人材・組織システム研究室
「人事にシステムを導入する」と考えたとき、システムが担う役割に応じて、2つに分けて考える必要があります。
それは、
(1) 「作業」「ルーティン」の要素が強く、「ベストプラクティス」の考え方が適応できる分野
(2) 人材戦略に関わるため、企業の独自性が強く、変化していくことが前提になる分野
です。
多くのパッケージが、「多機能で、これさえ入れれば、何でもできますよ」的なアプローチをしがちですので、ユーザー側は、本来(2)の分野に含まれるような機能についても、(1)と横並びで、パッケージの機能をそのまま使える、と思ってしまいがちです。
つまり、人事部門に「人事情報システムを導入する」 =即「人事情報システムパッケージ製品(1が得意なソリューション)の比較検討・選定作業」、となってしまうのです。
その結果として何が起きるのか。
システムを導入に際して、最初に集中するのは、1の分野です。給与を正確に出さなくてはなりませんし、まずは基本的な人事情報を整えなくてはならないからです。
そして、次に2の世界に取り組もうとします。
しかし、こちらの世界は独自性が強いため、パッケージの基本機能には自社の運用が100%フィットせず、なかなか活用が進みません。時には、結局は使いきれないことがわかってきます。
しかし、ここで追加の予算を取ることはできません。既に、多機能の高価なシステムを導入してしまっているのですから。
結局、きめの細かいデータの抽出や、柔軟性を求められるデータ加工はシステムの外で、人事担当者が手作業でExcelやAccess、FileMakerなどで行うようになるわけです。
これは、典型的な、人事システムの失敗例のひとつです。
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何故、人事情報システム導入に失敗が起こるのか
実は、重要なポジションに必要不可欠な人がアサインされていない。
人事情報システム導入に成功する企業と失敗する企業を分けるポイント
(1) 人事情報システム導入に成功する企業の特徴
(2) 人事情報システムに失敗する企業の特徴
人事情報システムを選択するときに忘れてはいけないこと
「データの鮮度と精度」をどうやって保証していくのか。